「みんなで選ぶ滋賀の地酒会」の集計結果について
「みんなで選ぶ滋賀の地酒会」は公募した一般モニター216人により2008年9月28日「大津プリンスホテル」にて実施しました。
きき酒は銘柄ラベル等を公表せず、ブラインドで実施しました。
きき酒の評価は、お酒の評価の優劣ではなく、好みをお聞きしました。
具体的には、きき酒をし、「とても美味しい・美味しい・ふつう・あまり好みでない」から該当するコメントを選択していただきました。
モニターの皆さんにいただいた意見を集計し、全出品酒の中で総合平均点が一番のお酒が「知事賞」、各部門で平均点が上位20%であったお酒が「びわ湖賞」です。
本リストの中では、☆=知事賞 ○=びわ湖賞の該当酒です。
知事賞
竹内酒造「香の泉 天醸」
受賞酒一覧
部門ごとに上位にランクインした、評価の高い出品酒。 自信をもってお薦めできるお酒です。
【イ-普通酒の部】 | ||||||
賞 | 銘柄 | 会社名 | 種類 | 精米 歩合 |
alc | 希望 小売価格 |
○ | 富鶴 本醸造 | 愛知酒造 | 本醸造 | 60 | 15 | 2,100 |
○ | 美冨久 山廃本醸造 | 美冨久酒造 | 本醸造 | 60 | 15 | 2,100 |
○ | 生原酒 月の里 | 月の里酒造 | 普通酒 | 58 | 19 | (720ml) 1,300 |
○ | 御代栄 高級仕込 | 北島酒造 | 普通酒 | 70 | 15 | 1,890 |
○ | 薄桜 特別本醸造原酒 | 増本酒造場 | 特別本醸造 | 60 | 18 | 2,625 |
○ | 竹生嶋 本醸造原酒 | 吉田酒造 | 本醸造 | 65 | 18 | 2,310 |
○ | 萩乃露 上撰 | 福井弥平商店 | 普通酒 | 70 | 15 | 1,888 |
【ハ-純米酒の部】 | ||||||
○ | 一博 純米生酒 | 中澤酒造 | 純米酒 | 60 | 16 | 2,200 |
○ | 忍者 | 瀬古酒造 | 特別純米酒 | 60 | 16 | 3,000 |
○ | 近江藤兵衛 純米無濾過生原酒 | 増本酒造場 | 純米酒 | 60 | 17 | 2,625 |
○ | 萩乃露 山廃仕込 芳弥 特別純米 | 福井弥平商店 | 特別純米酒 | 60 | 17 | 2,940 |
○ | 大治郎 純米 | 畑酒造 | 純米酒 | 60 | 17 | 2,310 |
○ | 松の司 山廃純米酒 | 松瀬酒造 | 純米酒 | 65 | 15 | 2,625 |
【ロ-吟醸酒の 部】 | ||||||
☆ | 香の泉 天醸 | 竹内酒造 | 大吟醸酒 | 40 | 17 | (720ml) 3,200 |
○ | 道灌 技匠 | 太田酒造 | 大吟醸酒 | 40 | 16 | 5,250 |
○ | 大吟醸 藤娘 | 藤本酒造 | 大吟醸酒 | 40 | 16 | 4,620 |
○ | 大吟醸 多賀 | 多賀 | 大吟醸酒 | 40 | 16 | 5,000 |
○ | 喜楽長 特別大吟醸 | 喜多酒造 | 大吟醸酒 | 35 | 16 | 8,000 |
【ニ-純米吟醸酒の部】 | ||||||
○ | 純米吟醸 比叡の寒梅 | 藤本酒造 | 純米吟醸 | 55 | 15 | 3,058 |
○ | 大治郎 純米吟醸 | 畑酒造 | 純米吟醸 | 50 | 17 | 3,150 |
○ | 花酵母 純米吟醸生原酒 | 笑四季酒造 | 純米吟醸 | 60 | 17 | 3,570 |
○ | 美冨久 純吟極醸 | 美冨久酒造 | 純米大吟醸 | 45 | 16 | 7,350 |
○ | 香の泉 唯醸 | 竹内酒造 | 純米大吟醸 | 40 | 16 | 5,250 |
alc=アルコール度数(%)
希望小売価格の単位は円 価格については、特に注記がない場合、一升瓶(1800ml)のものです。
蔵元の会社名は一部省略した表記をしております。
価格、商品などは評価時のものです。現在は変更になったり終売になっている場合があります。
『みんなで選ぶ滋賀の地酒会』総評
「滋賀地酒の祭典」の第一部「みんなで選ぶ滋賀の地酒会」のきき酒は9月28日「大津プリンスホテル」において開催されました。当日、滋賀の清酒製造場から104点の市販酒が出品され、それらを県内から応募いただいた216名の方々(サポーター)に評価をお願いしました。
清酒の香味は製造方法により特徴付けられることから、出品酒を純米吟醸酒、吟醸酒、純米酒、普通酒の4部門に分けてきき酒をしました。きき酒点数は、それぞれ33点、27点、21点、23点でした。評価は、「とても美味しい」、「美味しい」、「普通」、「あまり好みでない」の4段階とし、それぞれに1点から4点を割り振って、それらの点数を集計して評価結果としました。
清酒の酒質は酒造家の製造流儀により大きく左右されますので、原料米、水、気候を共有しながら滋賀の地酒の多彩さをサポーターの方々は感じられたようです。出品酒の全体の酒質傾向は、昨夏の高温が原料米を硬くし、そのために香味がやや淡麗に移行したように感じました。
きき酒の結果ですが、サポーターの方々の評価力点の違いと出品酒の多彩さのため広がりがみられましたが、ぼぼ美味しいを中心に分布しており滋賀の地酒が評価された結果でした。純米吟醸酒と吟醸酒は香気が高く味はスムーズで、かつ香味が調和している出品酒が多く高い評価を受けていました。純米酒と普通酒は製造場の特製が現れており、評価に広がりが認められました。
この度の評価を参考に、ぜひとも皆様の好みと比較しながら賞味していただけたらと思います。
滋賀県酒造組合 技術顧問(元国税局鑑定官室長) 小幡 孝之